若き現場責任者
従業員/寺越さん

ニコニコ優しい笑顔で
現場の心を束ねる

若手が元気な南幌土建。
この現場の責任者の寺越さんも31歳と若い。
作業員時代から一緒だった同期は、オペレーターや管理職などそれぞれの道を歩み始めた。寺越さんはどんな仕事をしているのだろう?
「職長」と黄色のハチマキ付きのヘルメットを装備した寺越さんは、その名の通り、現場の責任者だ。
ニコニコ優しい笑顔で、クセが強めの作業員達を束ねられるだろうかと思ってしま ったが、話を聞いていくと、その優しさこそが、現場に必要な存在なのだろうと確信することに。

柔道から広がった土木の世界

南幌町出身の寺越さんは、柔道少年だった。柔道のために札幌工業高校土木科に進学。「なぜ土木科に?」と聞くと、「柔道がやりたかっただけだから、専攻はなんでもよかったんですよ」と寺越さん。それが今の仕事に繋がっているとは、人生わからないものですね。
高校卒業後、一旦就職したものの退職し、南幌町へ戻ってきた寺越さんは南幌土建入門の扉を開きます。
慣れない現場に四苦八苦しながら技術と知識を磨き、今では職長に。「今後は所長を目指すんですか?」と聞くと、「そうですね。まず二級土木施工管理技士をとらないとな~。」と、話している横からすかさず「来年な!申し込み忘れるなよ~!」と上司からの声。「へへ」と笑ってかわす寺越さんの内心やいかに笑。

「気持ち良く仕事してもらいたいじゃないですか。」

現場は「人」で成り立っている
寺越さんは、現場に入る時、とにかくチームの和を乱さないように気を使っているという。「若手もベテランも、それぞれにプライドと意地があって、個性もあるから場合によっては衝突することもあります。そうなると現場の雰囲気も悪くなってしまう。作業もしづらくなるし、何より楽しくないでしょ?やっぱ気持ち良く仕事してもらいたいじゃないですか。だから衝突しないように、人員配置を考えてますね。」現場ごとに作業員もオペレーターも変わるのに、毎回みんなが仕事をしやすいように考えるのは、寺越さんならではの優しさなんだろう。厳しく仕切るだけが、職長ではないんだな。
現場には職長の寺越さんよりベテランの人は多くいる。「やりづらくないですか?」とこっそり聞いてみると、「そんなことないですよ(笑)。やっぱり自分より知識があるので勉強になるし、何より安心感があります。職長という立場ですけど、まだまだ勉強しなくちゃいけいないこともあるんで。」と話を聞いていると、ガガガガガガとショベルカーが動く音が。そこには大ベテランの先輩がニコニコ手を振りながら操縦していました。「あの人がこの現場の裏ボスです」と一同爆笑。裏ボスに支えられながら、今日も寺越さんは和やかな現場作りに勤しんでいるのだろう。