現場を支える縁の下の力持ち
所長/菅原さん

意外!土建業を支えている影の仕事。

土建屋さんの仕事というと、ショベルカーやブルドーザーなどの重機のイメージが強い。むしろ、そのイメージ以外を考えたこともなかった。

事務所の中で黙々とパソコンと向き合っている菅原さんは、工事現場を取り仕切る所長さん。たくさんの書類や設計図に囲まれているその姿は、土木業を感じさせないものだった。
まず驚いたのは膨大な書類の量。分厚いファイルが何冊もある。工事のスケジュール、作業員さんの名簿、作業員さんの持っている資格の一覧、使用する重機の種類、役所との打ち合わせ資料など。つい「パソコンでデータ管理じゃダメなんですか?」と口から出てしまった…。「俺もそう思うよ。笑」と菅原さん。しかし、細かに状況を記録して紙に残しておくことが、後々のトラブルを防ぐために必要だという。

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「南幌土建が請け負う仕事の中でも、農業土木っていうのは、農家さんの土地をいじらせてもらうんだよね。その後の農作業にも関係してくる部分だから、現場が上手く回るように、いろいろなところで気を使っています。」
「何より大変なのは毎日作る作業計画書。この仕事は天気に左右されるし、思いがけないアクシデントで作業ができなくなることもあるからね。毎日現場を見に行って、状況を確認して翌日の作業員さんの数や、必要な資格などをチェックするんだ。」 書類の中には、毎日の天気まで記入するものがあり、すべて役所に提出するという。
日々の状況を記録、予測して働く姿は、正確さと忍耐力を要するものに見えた。一般的には力仕事と重機の豪快なイメージが強い土建業で、菅原さんのように静かに活躍している方がいることは新鮮だった。

「なんだったら俺も現場に出たいよ。」

「なんだったら俺も現場に出たいよ。」と笑って話すが、その思いは本気のようだ。もともと現場では測量などで活躍していた菅原さんは、今でも現場に出て仕事をしたくなるらしい。
では、そもそもどうして所長になったのだろう?「入社当初は考えてもいなかったよ。やっぱ長年勤めていれば求められることも多くなってくる。先代の社長の頃に『一級土木施工管理技士』の資格を取るために講習会に行かせてもらったんだよ。合格率は10%くらいだったかなぁ。あんなに勉強したこと後にも先にもないね。」と、菅原さん。思わず「講習会に行かせてもらえるなんて素敵ですね!」というと、「よくないよ!プレッシャーすごいんだから!笑」あ、なるほど。

農家さんと発注者さんとの間に入って調整を行い、なおかつ現場で人を動かしていくというのは、簡単なことじゃない。冷静な判断力と、知識、経験に加えて、人情というものが必要になってくるんだろう。きっと今日も菅原さんは書類に埋もれながらも、現場の様子を見て計画を練り直しているのだろう。